山﨑 養世の日本金融再生論
列島快走論と金融再生論の共通点
POINT.1 POINT.2 POINT.3
高速道路も優勢も「民営化」は答えではない!高速道路は”無料化”で、郵政は”証券化”で、地方から日本を再生させよう
日本列島快走論では、国民負担を先送りして増大させるだけの「民営化」の対案として、「無料化」を提案しました。これは見方を変えれば、地方分散をすすめることによって、いまの金融システムを安定化させる提案でもあるのです。一方今回の郵政資金の証券化を柱にした金融再生論でも、郵政公社は現在のまま民営化しないことがポイントになります。
いまある高速道路を活用し、いまある郵政資金を生かすことで経済の再生が可能になる。
このまま、2万4000郵便局を抱える郵政公社を闇雲に民営化したらどうなるでしょう?これまで貸付業務のノウハウがなかった郵便局が銀行に張り合って貸し付けに走り出します。銀行ですら失敗した慣れない貸出業務で、その一部は必ず不良債権化します。その割合が大きく膨らんだとき、間違いなく日本の金融システムは破たんするでしょう。せっかく、明治以来各地で厚い信頼を得てきた2万4000か所のネットワークをみすみす壊してしまうことはありません。民営化よりもはるかに優れた選択肢は、いまの三業一体の郵便局を公社形態にしたままで、特定の政治色を薄め、税金と預金保険料を負担させて、情報公開とIR(投資家向け広報)をすすめることです。その体質改善と並行して、国民の貴重な資金を証券化構想によって、中小企業に大量に市場原理に則って供給するのです。
これによって、大手銀行中心の単線型の金融システムに対抗するかたちで、郵政資金などをバックにしたもうひとつの中小企業向け資金供給ルートが生まれ、日本の金融システムはようやく複線型に改善されます。80年代に「双子の赤字」で悩んだアメリカには、地方のベンチャー企業から世界的な企業が生まれました。マイクロソフトしかり、インテルしかりです。地方からスタートした企業が旧来の大企業にとって代わり、新しい市場と雇用を創出しました。日本にも、地方から大企業を育てる社会システムが必要なのです。そのスポンサー役がいわば、郵政資金の証券化構想なのです。
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