快走論 Q&A
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無料化で出入り口が増えると、利用車がそこに殺到します。すると、移動時間を短縮する高速機能がマヒするかもしれません。有料でもいいから、速くて安全な道路を求める人もいるのではないでしょうか。
山崎養世からの回答
■ 高速道路の走行時間は多少増えても、料金所や出入口付近の渋滞が大幅に減って、目的地までのトータルの所要時間は必ず短縮できるでしょう。将来は片側最低2車線の標準化をすすめて機能強化を図るべきです。

仰る心配はよくわかります。しかし、自宅を起点にしてみなさんの地域をよく考えてみてください。現在の高速道路はいわば、「新幹線型」で、料金が高く、「途中で降りられない」特別な道路です。出入り口が10数キロに1か所しかなく、その出入り口付近の特定のエリアが毎日のように混雑しています。そこを除いては、地方の場合は高速道路の出入り口から先は立派な一般道路が整備されています。
一般的な地方では、出入り口の数をいまの4~5倍に増やして、しかも渋滞の原因の3割を占めるといわれる料金所を撤廃すれば、特定の出入り口への車の集中は大幅に緩和されるはずです。また、出入り口付近では、降りる車の減速と、入ってきた車の加速・乗り入れが重なって、どうしても右側車線に退避する車が増えて全体の流れが悪くなってしまいます。それを差し引いても、「乗る前」と「降りた後」のスムーズさを考慮すれば、目的地までのトータルの平均所要時間は短縮されると思われます。
重要なことは、「片側2車線」の規格の統一です。多くの出入り口を全国的に設置するには、一部の地域で残っている「片側1車線・対面通行」の高速道路は、大きな障害になります。都道府県が財源と権限を持ったら、こうした地帯の標準化整備をまず実行すべきですね。
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